2007年12月20日

天橋立 千歳旅館




人はなぜ、蟹を目の前にすると静かになるのでしょうか?


寡黙に蟹の身をほぐしている浴衣姿のフランス人は、有名なシャトールパン、
そしてヴューシャトーセルタンやパヴィマカン、CHピュイゲロのオーナーファミリー、

ティエンポン家のフランソワさんです。


毎年この時期ボルドーワインのセールスプロモーションで
アジアを回ってらして、日本に来るたびにここのところ通訳のお手伝いをさせていただいています。

来日回数も多い中、旅館も温泉も一度も体験したことがないということで、天橋立(京都府宮津市)の千歳旅館へ御案内しました。

私にとっては今年の八月に海水浴に来たのが最後ですから、すっかり冬の気配の運河の水面に、懐かしい夏の光を探してしまいました。

千歳にはオーナー山崎さんが集めた約3万本のすばらしいフランスワインが眠っています。
セラーを訪れるフランス人はみな驚きます。

日本三景のひとつである場所、400年続く日本旅館で、温泉に入り、浴衣姿でリラックス、地元の海の幸、山の幸を熟成したブルゴーニュワインとともに楽しむ… こんなすてきな場所、世界中どこを探しても他にありませんね。
泉質は美肌によいやわらかいお湯です。




さらに運河の向こうでは山崎さんはワインも作っています。
旬のこっぺ蟹は天橋立ワイナリーで人気のロゼ、「茜ブラッシュ」とぴったりです。
それもそのはず、どちらも同じテロワールですから。
山の麓で栽培するしゃきしゃきのキャベツや有機の野菜がさらにアクセントを加えます。