2008年7月23日

Michel Sarran à Tokyo



梅雨明けも間近な7月5日、
トゥールーズからミッシェル・サランがやって来ました。

成田空港を出るなり、外気の湿気の重さに驚いたサランシェフ。
いよいよ9日からグランドプリンスホテル高輪の
フランス料理レストラン「ル・トリアノン」にてフェアが始まりました。

フランスの西南地方は、
鴨、フォワグラ、ペリゴールのトリュフ、
アルマニャック、アジャンのプルーン、
ココやタルベなどの白インゲン豆、
数々のシャルキュトリー(食肉加工品)…
と食材の宝庫です。

そんな郷土の食材をルーツにしながらも、隠し味に醤油やわさび、ゴマ油を使ったりと、親しみやすい味付けにお客さまもびっくり。

サランシェフ自身、日本が大好きで今年の2月には京都の日本料理アカデミーの研修生に抜擢され、豆腐造りやそば打ちにまでチャレンジしただけあって、その知識は豊富です。


日本だけでなく、
ピジョンにはイカスミのソースを合わせたり(スペインの影響)、
仔羊のジューにはオレンジフラワーの香りを加えたり、
インドネシアやタヒチ、インドや北アフリカ、いろいろな国の香り、
旅の思い出を料理に盛り込み、どれも楽しい発見が多い料理でした。



中でもお客さまが驚いたのは
”トリュフの朝食、ペリゴールスタイル”という前菜。

ガラスのポットにはジャムの代わりに煮詰めたポルトと
フルーツの代わりに刻んだ根セロリを加えたトリュフヨーグルト、
カップの中にはトリュフの香りたっぷりのコーヒー、
トリュフ入りのミニミニクロワッサンと、
根セロリのムースをはさんだトリュフのタルティーヌ!

「夕食なのになぜ朝食?」おままごとセットのようなかわいいプレゼンテーションも
さることながら、トリュフ好きにはたまらない最高の前菜でした。

フェア期間中、通算450名様のご来場。
ル・トリアノンのスタッフとともに
無事プロモーションを終えたサランシェフ、

仕事の合間にはしゃぶしゃぶやすきやきを
アシスタントのグサヴィエと共に堪能しました。


ジェルスの野菜の風景」
タプナード入りのフイユテをバスケットに見立てて、
旬の野菜を盛り込みました。

オリーブオイルとバジルのマヨネーズのエスプーマがふんわりと野菜の味を包みます。
でもこのスタイルは
メキシコのタコスからアイデアを得たとか。。。






ヘーゼルナッツの泡にぷっかりと「アルガンオイルのアイスクリーム」

モロッコの砂漠でしか育たないアルガンツリーの貴重なオイルに、香ばしいヘーゼルナッツを合わせて、甘さも控えめなすてきなデザートに。





「コンババでこんばんわ!いや、ちがうこれはYUZUだ〜」
仕事場ではめちゃくちゃきびしく、
オフになると冗談を飛ばしまくるサランシェフ。(↑トップの写真)
トゥールーズはフランスでもラグビーで有名な街。
自身もラグビーの経験があるなど、
アシスタントのグザヴィエ含め体育会系キュイジニエでした。

47歳、充実の地方都市二ツ星シェフ、これからの活躍が楽しみです。