2010年1月1日

Meilleurs vœux pour l’an 2010

まめに暮らす幸せ
あけましておめでとうございます!
新年いかがお過ごしですか?
子供のころにはSFの世界だった21世紀に突入してすで10年です。1970年代はセブンティーズ、80年代エイティーズ、90年代はナインティーズ、では2000年代は何と呼ぶか?実はまだ決まっていないとか…。
変化(change)がテーマだった2009年ですが、10年を節目に変わらないことって何だろう?と考えてみました。…毎日同じ場所で目覚め、同じ空気を吸い、家族や同僚に会う。「日常」とよばれるこの瞬間の繰り返しと積み重ね、この変わらない日常「日々の暮らし」こそが幸せなのかもしれません。
毎年母が炊いてくれるふっくらつやつやの黒豆、「まめに暮らす」という表現があるように、おせち料理の黒豆は、「まめ」すなわち「丈夫・健康」の象徴とか。
一粒ずつ豆を味わうように、もっと一日一日を大切に、そして「まめ」である幸せをもっとかみしめたいと思います。

昔から言われている初夢に見ると縁起のよいものランキング、1位は富士山(日本一の山!)、2位は鷹(猛禽の王!)、3位は茄子(…)。“でもなぜ茄子?”と思いませんか?「成す(成就する)」の意味からなど諸説ありますが、「このおたんこなす!」「ぼけなす!」などあまりよい表現に使われない茄子が第3位にランクインというのはすごいですよね。わたしは単純に茄子のどこかユーモラスな形と色の美しさ、そして富士山や鷹というジャンルを超えた、ある意味夢のように脈絡のないこの絵の構図が大好きです。ちなみに4位は扇、5位は煙草だそうです。今年の初夢覚えてますか?

2009年12月26日

Bonnes fêtes !


クリスマスからお正月へ…
日本の年末は12月25日深夜を境にクリスマスデコレーションから一気に松飾りへと和モードに街が早変わり。これには毎年関心してしまいます。というのもヨーロッパではお正月の1月中旬までクリスマスの電飾もツリーもそのままだからです。

フランスではクリスマスとお正月を合わせて、複数形のsを付けてfêtes(「お祝い」フェット)と呼びます。クリスマスはむしろ日本のお正月のようにお店もレストランも閉まって街は静寂に満たされ、里帰りをして家族とプレゼント交換。一日中家でゆっくりたっぷり食事を楽しみます。何度かフランスでクリスマスを過ごしたことがあるのですが、お正月が一足先に来てしまった感じで、東京へ戻ってからの本当のお正月がいまいち気分的に盛り上がらないのです…。

クリスマスとお正月の気分でこんなポチ袋と手ぬぐいを買い求めました。何かとあわただしい年末ですが、夜の街も様々な飾りで輝くこの時期、過ぎゆく年に思いをはせながら、ひとりで、または大切な方とどうぞ心暖かくお過ごしください。

2009年12月12日

TOUT ROBUCHON

やっと出ました!
去る10月7日に、1年余りの時間をかけて翻訳していました「ジョエル・ロブションのすべて」が、ランダムハウス講談社さんより無事発売となりました。
無事、というのもなにしろ700を超えるレシピの数、800ページを超えるぶ厚〜い本でしたので、訳し始めはよいけれど、一体いつ終わるのか…自分でも初マラソンを走っているかのような1年でしたが、多くの皆さんの応援の声に励まされてやっと日の目を見ることができました。感謝の気持ちでいっぱいです。そして発売後多くの反響をいただき、この度増版されることになりました。

日本語版の特徴は料理の写真と別冊があること!
フランスで出版後、アメリカ、イギリス、スペイン各国で訳され、フランス料理のバイブルともなっている本ですが、日本語版の特徴は料理の写真と別冊があること!そうなんです。もともと写真が一枚もない本だったのです。料理の写真には流行があるので、時代の流れとともに風化して欲しくない、というロブション氏の意見なのですが、とは言え日本人はまず“目で食する”と言ってよいほど、盛り付けやヴィジュアルが料理においてとても大事な要素のため、ロブション氏のお許しを得て、恵比寿の「シャトー・レストラン ジョエル・ロブション」で30点の料理を撮り下ろしました。
さらに本人曰く「今どきとっても珍しい本」
野菜、卵、スープ、サラダ、魚…食材とお料理のカテゴリー別に、いろいろな食材にまつわる楽しいストーリーがたくさん紹介されています。かつて韃靼(だったん)人が、鞍の下に生肉をはさんで馬に乗りながら、肉をほぐして作ったのがタルタルステーキの始まり…とか、じゃがいもを宮廷で流行らせようとボタン穴にじゃがいもの花を差してパーティーに出かけたルイ14世の涙ぐましい努力など…。さらに700品を超えるレシピには本格的なフランス料理だけでなく、ゆで卵の作り方から、ステーキの焼き方など料理の基本の“き”がたくさん紹介されています。料理を作るときも作らないときも、キッチンやリビングに置いて、パラパラっと開いて料理に触れられる、枕になるほどぶ厚いですが、いろんな使い方のできる頼もしい本なのです。


贅沢な楽しみ
「料理は愛情」とよく言われますが、「お母さんが家族のために料理を作るように気持ちを込めて調理しなさい」と、ロブション氏はスタッフにいつも言っています。気持ちを込めれば、食材を無駄にせず、洗う、切るといった作業もおのずと丁寧になります。その小さな積み重ねこそが美味しい料理を作るのだそうです。 忙しい毎日、デパ地下でも、エキナカでも、コンビニでもできあがった美味しい料理が手軽に買える便利な時代ですが、お休みの日、たまには素材と向き合って、一から手の込んだ料理を作ってみるのも贅沢な楽しみではないでしょうか?

別冊にはフランス料理についてもっと知りたくなる情報をたくさん盛り込みました。こちらは薄くて軽いので通勤のお供に、いつかメニューやレシピをフランス語で読んでみたいと思われる方にはテキスト代わりに活用していただけたら、と思います。

「世界一受けたい授業」
そしてもう一つニュースがあります。来年の1月16日(土)日本テレビ系列「世界一受けたい授業」にジョエル・ロブション氏が出演します。本の中のレシピを使って、お家で簡単に作れる料理のコツを披露します。こちらもお楽しみに!

2009年11月8日

TOSA, Pays de Ryoma

はじめての高知
NPO「人と地域の研究所」さん主催の「山の幸創造人セミナー」に講師としてお招き頂き、初めて四国の高知を訪れました。最近増えてしまい山から下りてくる鹿たち。その肉を山の幸として捉え、豊富な高知の産物とともに商品化できないか、ということを地域の人と共に考えるセミナーです。
土佐の国、高知といえば坂本龍馬!来年のNHK大河ドラマの主人公でもあります。なんと桂浜の龍馬像の横には矢倉が組まれ、龍馬さんの横顔が間近で見れるようになっているではありませんか。早速登ってみました。太平洋の大海原のその向こうに龍馬さんは何を見つめていたのでしょうか。

ローカルファーストフード
日曜の午前中、市(いち)が立っていると聞いて早速案内していただきました。柚子やしょうが、新鮮な野菜(安い!!)、鯖寿司(大きい!!)、色とりどりのこんにゃく玉、椎の実や“もちきび”(珍しい!!)、豆や雑穀の類、魚の干物、ふかしたてのまんじゅうやお団子など…。全長約2km、出店が軒を連ねる立派な市です。観光客向けというわけではなく、地元の方々がその日の食材の買い出しに来ている様子に、ヨーロッパのマルシェやアメリカのファーマーズマーケットの活気を思い出しました。
なぜマルシェはいつもこんなに気分を高揚させてくれるのでしょう。東京へ買って帰りたい衝動に駆られ、お財布握りしめ走って市を逆行していると、長蛇の列を発見。その列の先には「いも天」の三文字。それはひとことで言えば、さつまいものフリッターでした。形も大きさも様々、そして熱々、ほんのり甘くほくほくのサツマイモとふんわりサクサクの衣のコンビネーションは食べ始めたら止まりません。大人も子供も夢中になるわけです。まさに、ナポリの揚げパンやニースのソッカを思わせる正真正銘のローカルファーストフード。地方に出向かなくては絶対に出会えない宝物です。

まるでアジア
日曜市がようやく終わるあたりに、屋台村らしきものを発見。足を踏み入れてみれば、日曜もお昼前だというのに、ご覧のようにものすごいにぎわい!藁から燃え上がる炎が鰹をなめるようにあぶっています。寿司、天ぷら、ラーメンに餃子…。感じるのは日本というより、東南アジアの熱気。これが高知の普通の日曜の光景なんですね。びっくりです。高知は元気です。

山の幸創造人セミナー」の皆さんと、鹿の話に花を咲かせながら、美味しいお酒と皿鉢料理を楽しみました。二次会はこんなおしゃれな灯籠が看板のお蔵を改装したワインバーへ。東京とは違うゆったりとした時間の流れ…。

2009年10月12日

PLEINEMENT AUTOMNE

パリの秋はショコラ色
「オープニングパーティーがあるからおいでよ!」とはサロン・デュ・ショコラ出展のためにパリに向かっていたショコラティエ、フランソワ・プラリュさんからの電話。10月、出張でたまたまパリに居合わせた私は、誘われるがままにふらっと会場へ出向いてみました。 これまで新宿の伊勢丹で毎年1月に開催されるサロン・デュ・ショコラ東京には何度も通訳として参加させていただいているのですが、パリのサロンは初めて。文字通り会場に侵入してきました。

いるわ、いるわ、有名シェフパティシエやショコラティエのみなさん、ピエール・エルメ、ジャン・ポール・エヴァン、クリストフ・ミシャラク…。プラリュさんを探しているうちに、オープニング恒例のショコラのファッションショー舞台裏に入ってしまいました。むせかえるような熱気とショコラの香り。
ショコラティエとクチュリエ(ファッションデザイナー)がそれぞれコラボしてショコラを使った衣装を作るのです。今年のテーマはオペラだったようで、ご覧ください、このモデルさんの髪飾りもショコラ!そして美味しそうなショコラボーイズも出番を待ってます(ごっくん)。。。
そして“ショコラ界のインディージョーンズ”こと、フランソワ・プラリュさんが今年サロンで自信を持って発表していたのが、ヴェネズエラで有数のカカオの産地CHUAOのタブレット。ダージリンのような気品と力強いアロマ、長い余韻がすばらしいです。日本での発売も楽しみですね。

すっかり寒くなったパリの街角
クレープ屋さんの湯気につい吸い寄せられてしまいます。去年から気になっていた、ヘーゼルナッツチョコレートクリーム「ヌッテラ」の5kgビンがど〜んと並んでいました。ヌッテラ命!の友だちのためにパチリ。熱々のクレープにヌッテラを塗るととろ〜んと溶けて、たちまち口の周りは大人も子供もチョコレート色になってしまうのですが、それもまた愛嬌。気にしていては楽しめません。


2009年9月25日

ジェニファーと鎌倉へ

インディアンサマー(小春日和)とはこんな天気のことを言うのでしょうか
太陽はぽかぽかと降り注ぎ、空気はからっとクリスピー。9月の終わりNHK教育テレビ「フランス語会話」に出演中の友人、ジェニファー・ジュリアンと雑誌の取材で鎌倉近郊の野菜の畑を訪問しました。ジェニファーは自らブログも日本語でアップする強者フランス人!彼女の日本語は本当にきれいです。もちろん彼女自身もこんなにフォトジェニックなのですが。

取材のテーマは「フランス流、気軽にお家でパーティー」
悩まずパパっとできるフランスの家庭料理をジェニファーが披露。まずは料理の材料探しに鎌倉野菜の生産者、斉藤さん親子を訪ねて、色とりどりのにんじんを収穫しました。東京のシェフたちの間でも評価の高い鎌倉野菜は、どれも元気で濃い味。特にルッコラの力強い風味には驚きました。

午後は北鎌倉の一軒家のお庭を借りて写真撮影。私はフランスから取り寄せたフロマージュ・ドット・コムのチーズを秋のイメージで盛り付けてみました。ホームパーティーのコツは作る過程を楽しむこと!
(記事はフリーペーパーMedia Spice!の最新号(No53)に掲載されてます。)

2009年9月23日

秋の始まりはぶどう狩りから


秋の始まりは葡萄狩りから
最近、めきめき美味しくなって注目されている国産ワイン。9月の連休に甲州の葡萄畑を見学に山梨まで行ってきました。その途中で立ち寄ったオーガニックの巨峰の畑。「少ししか残ってませんが、どうぞ」と生産者さんからはさみとカゴを渡されて、木漏れ日の下で葡萄狩り。皮ごとほおばれば、ぷちっとはじけて十分に甘みを蓄えたジュースが口いっぱいに広がります。

穏やかな秋の始まり…。
ここ3ヶ月、いろいろな土地のおいしい収穫レポートです。

2009年9月19日

Rentrée

ボルドー、ポムロル シャトー・ル・パンの立派な松の木

今年の夏はなんとなく短かかったような…

気がついたら空気はすっかり秋に入れ替わり、空もずいぶんと高くなり、まだ夏にやり残した事が…と焦燥感にかられるこの頃です。「今年は2週間しかバカンスとれなかったのよ〜」としばらくメールのなかったフランス人のお客様からメッセージ。「2週間かあ〜(ためいき)」。年5週間の休暇が義務のフランスと比べてはいけません。というわけでバカンスから職場復帰したフランス人がモラトリアムに陥るこの時期、ざっとおさらいをしてみると実はとっても充実した夏でした。

ハートアイランド

3年ぶりに沖縄へ。足を伸ばして、石垣島から船で25分、珊瑚が隆起してできた周囲12km余りのハート型の平たんな島、牛の数の方が人より多い?黒島に行ってきました。昼はスノーケリング、夜はヤモリと牛の声を聞きながら天体ショー。自転車でくるっと回れてしまう世界に「星の王子さま」を思い出しました。

パンとワインのマリアージュ

久しぶりに結婚披露パーティーの御招待。艶々に輝くデコルテの花嫁はブランジェ浅野屋の浅野まき社長、そして新郎は銀座のフレンチレストラン「ロオジエ」の中本シェフソムリエ…これが本当のマリアージュです。終始笑いに満ち、リラックスした時間はあっという間に過ぎてしまいましたが、パンとワインはずっと相思相愛です。

日曜のパリの過ごし方

7月出張の帰りにパリに寄りました。夕方の便で帰国する日は日曜日。滞在していたレピュブリックから自転車でひとっ走り、セーヌ川を渡って14区のカルティエ財団のギャラリーまで「グラフィティ展」を見に行ってきました。途中マルシェで果物を買い、日曜でもショッピングが楽しめるマレ地区のユダヤ人街でファラフェル(ピタパンサンド)をほおばり、帰りには見逃すほど小さいけど優秀なパティスリーPain de sucreでミントのエクレアをゲット。口の温度が1℃マイナスになったような清涼感はさすがです!というわけで、ぜんぜんカロリー消費にはなりませんでしたが、貸し出し自転車ヴェリブの人気も高まり、ますます自転車で走りやすくなったパリをペダルをこいで本当に実感しました。自転車でパリ、オススメです。

何もない贅沢

コリーヌ・ド・コロンビエ、それは三ッ星シェフミッシェル・トロワグロが何の変哲もない近隣の田舎にオープンしたオーベルジュ&レストランです。カドルと呼ばれる船のような鳥の巣のような丘の上の小屋に一晩泊まらせていただきました。トトロの家からインスピレーションを得たという麻布を編んだ天井の寝室で就寝。子供にもどったようなうきうき感です。朝は手作りのブリオッシュに産みたて卵、近所の農家で作るヨーグルトで最高の朝食。だんだんもやが晴れてきても、動くものは牛くらいしか見えません。信じられない静寂とマイナスイオン…。積極的な田舎暮らしがおしゃれなリゾートとして成立するフランスにあらためて脱帽です。

夏の道連れ、お疲れさま!

今年の夏、一番活躍したのが、フランスの葡萄畑からパリ、沖縄、八重山まで私につきあってくれた神保町大和屋履物店の桐の下駄です。かわいそうに、石畳に当たってずいぶん減ってしまいましたが、からっ、ころっと歩く度に軽やかな音を立て、驚くほど軽いこの下駄、慣れたらすっかり手放せなくなりました。来年の夏、またお世話になります!

2009年7月3日

Un apres-midi à Pessac-Léognan

冷えたロゼに限ります
日本が本格的な夏に突入する前、久しぶりにフランス出張。ぶどう畑を訪問するのが今回の目的でした。
訪問したボルドーのグランクリュCh.Haut-Bally(シャトー・オー・バイィ)のシャトーのテラスで、ぶどう畑を見ながらランチを頂きました。「肉を焼くならカベルネ・ソーヴィニョンの枝が一番よ」とほほえむマダム。キッチンの暖炉には大きな牛肉の塊が…。
6月末のこの日外の温度は34度。こういう暑い日はほどよく冷えたロゼに限ります。えっ、せっかく偉大な赤ワインで有名なグランクリュのシャトーに来て、なんでロゼなの?と思われるでしょう。


オー・ブリオンのロゼ
何年か前ですが、同じペサックレオニャン五大シャトーのCh.Haut Brionに勤務する友人宅に食事に行ったときふるまわれたのがオー・ブリオンのロゼ。忘れられないエレガントな美味しさ!(注:Ch.オー・ブリオンにロゼはありません)シャトーのファミリーと従業人にだけ配られるのです。なぜ売らないのにロゼワインがあるのでしょう?

赤ワインを作るとき、果皮の色をしっかりつけるため、まだ発酵していない果汁を抜き取る方法が昔からあります。そのまだ色の淡い果汁、当然捨ててはもったいないですよね。それを発酵してロゼワインを作るのです。この方法をセニエ(瀉血)と言います。う〜ん、抜き取るイメージ…。ちょっと怖いですか?でも赤ワインを飲むとき、「畑の血だなあ〜」とありがたく思うのは私だけでしょうか。

というわけでオー・バイィのロゼも、赤ワインの副産物。こちらは商品化されてますので、機会があったらぜひ!もともと赤ワインのみを生産しているオー・バイィの特徴は、なんと同じ畑にいろんな品種のぶどう樹が混じって植えられていること。普通は品種別に畑が別々になっているんですが、私も初めて見ました。一列にいろんな品種が混在してます。ということは、品種によってぶどうの実も熟すタイミングが違うので、機械で一気に収穫できないのです。当然手摘みですね。左がカベルネ・ソーヴィニョン、右がメルローの葉っぱです。


もちろん、ひんやり空気の冷たいセラーでグランクリュの赤もテイスティングさせていただきました。ヴィンテージが違ってもブレがなく、すとんと落としどころが決まっている垂直型のエレガントで格調高いワイン、という感じでした。

種もしかけもない伝統的な作り方
なぜいろいろな品種のぶどう樹が混じっているかと言えば、それはご先祖がそんな風に植えたから。ちなみに白ワイン品種は植える予定ないそうです。種もしかけもない伝統的な作り方。自然とご先祖様のお陰で2009年の夏もこうしてグランクリュの畑にはすくすくとブドウの実が育っているのです。暑い中涼しげに笑顔でゆっくりと手を振って見送って下さったマダムの印象がオー・バイィのイメージとぴったり重なりました。

2009年6月6日

Juin 2009 Nouvelle Caledonie


ニューカレドニアの秋
スーパーでふと手に取ったソーセージ
「えっ!これは鹿?」確かに鹿の写真です。

長いレシピ本の翻訳が終わり、5日間のお休みをいただいて、ニューカレドニアに行ってきました。南の島イコール常夏と思っていたのが、南半球にあるフランス領ニューカレドニアの6月は、saison fraîche(涼しい季節)、つまり秋でした。それとは知らずサンオイルにビーチサンダル、ビキニをスーツケースに詰めて来た夏仕様の私…。
ヌメアに移住した友人夫婦のおかげで気を取り直して天国に一番近い島ニューカレドニアの自然と食を発見して来ました。
ニューカレドニアと聞いて鹿を思い出す方は少ないと思いますが、こちらの鹿肉は日本の蝦夷鹿とは違いもっと繊細で優しい味。ニューカレドニアのローカルなレシピ、salade du cerf(鹿サラダ)は現地の人が「ソヨ」と呼ぶ醤油で味つけした、鹿の生肉のマリネ。これが絶品なのです。


首都ヌメアのマルシェに連れて行ってもらいました
大きな伊勢エビ、マングローブ蟹、そして鰆までもが船から直接運ばれてきます。日本でも人気の「天使海老」は地元の人が行くレユニオン島料理専門店でいただききました。とびきり新鮮で身がほんのり甘く、つけ合わせはライスで大満足。基本的に米のある国ならどこでも生きて行ける!と私はいつも海外に出る度に米のおいしさに感動します。


南の島ならばフルーツが美味しいのは当然です
「コロソル」というトゲだらけのこの果物は、熟すとバナナを思わせるねっとりとした果肉、でも適度に繊維があって、パパイヤのようなムワッとした独特な香りなのです。コロソルはアイスクリームが特におすすめです。


そして一番感動したのは、赤ちゃんの頭ほどある大きなグレープフルーツ
ずっしりと重くたっぷり果汁を蓄えたそのグレープフルーツを食べ始めたら、蟹を食べるのと同じくらい皆静かになってしまいます。甘すぎず、ほんのり胡椒の香り。まさに天国の味です。ニューカレドニアの東側沿岸は熱帯性の気候で、西側は乾燥したサバンナ気候、この一帯に実はたくさん柑橘類の果樹園があるのです。


行ってみてびっくりの“何も知らなかったニューカレドニア体験
やっと晴れ上がった夜空には南十字星と天の川がくっきりと。今度は真夏に戻ってこようと空を仰いで思いました。